さなのばくたん。 -ハロー・マイ・バースデイ- Powered by mouseを体験して。

昨日(2023/3/7)、さなのばくたん。 -ハロー・マイ・バースデイ-を見ました。普段はROM専なのですが、クソデカ感情に襲われてどこかに感想文を投げたくなり、手頃な場所がなかったのでここに投げます。

上記イベントのネタバレ及び名取さなの動画や配信の内容を少なからず含みます。よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

まずは、お誕生日おめでとうございます。

名取さなのことを知ったのは3年半前くらいに惑星ループの歌みたを聴いた時(アップしてすぐではなかった)ですかね。VTuberという存在は知りつつも特に誰も見てなくて、惑星ループ本家も聴いたことないのに何故か再生したら脳内にバチっときました。

それから過去配信をゆる〜く見ながら好きになっていました。203月に初のお誕生日イベントの開催発表をした時は自分のことのように嬉しかったのを覚えています。だからコロナで現地開催中止になった時は本当に悔しかったです。現地行く余裕はなかったので口だけですが。

 

その年のデビュー日に「2011.04.**」が投稿されていわゆる考察要素に初めて深入りしました。もちろん「_」は既に見ていましたが、まあイベントとかやるようになったし活動続けるためにこの要素はなくなるだろうと踏んでいました。そこに「2011.04.**」が投稿されて、お前、やるんだな……?となり引き込まれました。

 

そして名取さな公式同人誌そこまで薄くはない本を買い、名取奈の記述を見て、物語を感じました。

同時期に薬袋カルテというVTuberがいた、そして彼女は彼女の物語を終えて消えてしまった。ということを知っていたため、名取さなにも物語の終点があるんだろうなと漠然と思い、寂寥感と、エンディングへの楽しみを感じていました。

名取さなの配信は面白く、ほぼROM専ながらも仲良くずっと喧嘩していたい、そう思っていました。ただそれと相反する感情として、名取さなは名取さなの物語を全うし、終えてほしいという気持ちが存在しました。

個人的に、物語は終わってこそ美しいし、惰性で続く物語は物語全てを駄作にし得ると思っています。なので、私の名取さなに対する姿勢としては、「ずっと楽しく配信していてほしいが、物語は引き延ばさずに幕を下ろしてほしい」というものでした。

この要求への解答なんてないものだと思っていたので、名取さなはどちらに舵を切るのだろうと思っていました。ずっと配信を続けるのか、物語を終え、名取さなを終わらせるのか。

 

そんなことを思いながら21年のばくたんを迎えました。エッビーナースデイの「誕生日 できたよ」は流石に泣いてしまいましたね。この時を一年待ったので……

それと同時に最後の「来年も その次も いつまでも喧嘩しよう」で、ああ、名取はずっと配信活動を続ける方向でいくんだなと確信しました。それまでの配信でも「ずっとインターネットやってくぞ!(意訳)」と言っていたので配信活動は辞めないものとは思ってたので、そこへのダメ押しと受け取りました。

記憶力がないのであまり覚えてないのですが、21年イベント最後で物語に関する動画が流れた時も、このまま小出しにして続けるんだろう。。。という諦めみたいなのを感じていだと思います。なので、言い方は良くないですが、ここら辺の時期から名取さなの物語に対してのエンディングはあまり期待できないと感じていました。

 

時は流れ、22年のばくたん。

モンダイナイトリッパーが初公開されました。曲が良すぎて、イベント後すぐは物語性を感じてませんでした(そもそも忙しくてイベントもアーカイブで追ってましたし)

だからMVが公開された時に、ようやくその歌の意味を理解したし、今年も少し進んだな、程度の気持ちでいました。

 

そして、今年のばくたん発表。

いつものイベント発表やな〜くらいの気持ちで私はメインビジュをちゃんと見ていませんでした。注意力カス!宇宙探検家うさちゃんせんせえパーカーうおおおおおおおおって感じです。めちゃくちゃデザイン良くないか?アレ。

最初はそれだけだったんですが、さなコレvol.3のジャケ写()見てア!!!?!?となりました。ネタバレ防止シールに隠れているの、病院服名取では?????と思いはしましたが、シークレットで新しく出す3Dに陰をつけるのなんて割と普通やし物語ガッツリ進めるわけwとたかを括っていました。

 

さなのばくたん。 -ハロー・マイ・バースデイが始まりました。

衣装が王の服装に変わるのを見ながら、もしかして毎年色んな衣装で歌って踊って終わる?みたいな感情もありました(歌うまくなってたり沢山踊ってたり可愛かったりそれはもうとても良かったのですが)

ただ制服名取の大喜利が終わって、違和感を覚えました。なんか、今年は衣装毎に結論づけてるな、と。でも何かまとめる方法あんのかな〜と思ったら告知パートに。夏祭りの決定で、ああ、物語は終わらんね安心安心(急に終わっても死ぬので)と思って、あとは退場アンコールさなのおうた。と構えていました。オリ曲についてはカバーのやつだと思ってました。オリ曲だったら触れないのは明らかに変だろとは思いますが……

そしたら扉の音。。。物語が進むんだ!でもどの方向に?夏祭りやるし終わらせられないだろうし、どうするんだ。。。と思ってたらコメントに「デビ名取!?」とあったので、あ〜なるほど、そこでなんかやるのね?と後方腕組みしてました。

 

病院服名取が現れました。

この瞬間、私はネガティブな人間なので、病院服名取のことを別世界線の名取として片付けてしまうのか??と良からぬ伏線回収が頭をよぎってしまいました。しかしそれは杞憂でした。病院服名取が悩みを打ち明け、ナース名取が現れて「違くわなくて……」と言い、その瞬間に頭がオーバーフローしました。え、名取は病院服名取を認知してるし悩みは本物だしここからイベント締めれるんか!?明日からの配信!?!?とか考えていたらイベント回想パート。アッこれ伏線で……なるほど……頭の中を整理してたら「ゆびきりをつたえて」が始まりました。ここからもう「ゆびきりをつたえて」の歌詞に沿って思ったこと出力しますね。

 

「誰かの手を〜息を吐き出して」

病院服名取の独白……急にめちゃくちゃ病院服名取像を描いてくるじゃん。歌い方も病院服名取だし表現力バケモンか?てかこの感じ、この曲は病院服名取のものとしてやるのか?

 

「ああ 私がどんな〜どうにかなること?」

ここら辺は最初、人間誰しもがある不安だな〜って感じた。優しくすれば笑ってもらえるだろうけど、それだけで本当にいいのか?みたいな。

これ後から、2番と対比させて考えたら、お世話になってる人たち(サナトリウムのナースとか)にどうやって恩返しするのがいいんだろう、という葛藤とか、名取さなになることが本当に笑顔にさせられるのかっていう不安みたいなの感じますね。前者は行間読みすぎな感じしますけど。

 

「私は〜散らかしながら」

名取さなのことを好きでいられるか、名取さなでいられるか、の気持ちを感じとりました。似合わない服は名取さなっていう姿はどうせ合ってないんでしょっていう自己肯定感の低さの表現かなと思いました。多分名取さなであることに無理をしているという面もあってこんな言い方したのかなって。

 

ここで「そんなことないよおじさん」になっていたのですが、衣装チェンジ。はぁ〜そんなことやるかね。これ対比くるね?と構えていたらもう第一声が名取さなになっていて声色使い分けに脳がぐるんぐるん揺さぶられました。

 

「空回るのは〜ズルいと思わないみたい」

これェ……いきなり1番と対比してんね、と思ったらそれだけじゃなくて、名取さなも意外とうまくいくみたいな話になってて良かった良かったとなりました。

後から思ったのは「ロウソクは少し増えた」って表現めちゃくちゃ良くないですか?歳を重ねた表現×誕生日で天才天才天才!となります。あと「私をズルいとか思わないみたい」って言い方も良すぎる。というかズルいと思われてるかもしれないって所がスタートなのか……

 

「欲しかった未来とか〜息を吸い込んで」

イベントの時はちょっと感情追いついてなかったな。「息を吸い込んで」が対比になりつつ準備の表現になっててほえ〜となっていました。

ただよく見返してみるとここ、病院服名取を受け入れてくれる、そんな場所を探してそこにいたい。みたいな夢を叶えようと前に進もうとしている部分なんだろうな。夢なんか叶えるためにあるんだからもうめちゃくちゃ拾い上げてほしい。

 

「ねえ私が〜時でも」

ここなんだよね、1番ズルいの。せんせえ達に対して信頼というものをぶつけてくるの、あまりにも効く。こんなのそうだよって言うに決まってるんだよね。今まで名取がやりたいようにやってるのに対して、一方的に信頼して着いてきただけだと思ってたら名取側から信頼してるよ、みたいなの言われたから感情の過剰摂取で溺れちゃった。

 

「私はこんなふう〜開け放ちながら」

当たり前だ!!!!!!!ドン!!!!!!以外ないだろここ。名取は自分のこと好きでいてくれ……

 

「「なれるはず〜覚えてる」

これから先の話なんだな……。己自身のことを好きになりながら、また名取さなとして生きていくっていう決意を感じる。病院服名取と手を取り合ったところでようやく名取は名取の全てを自分として生きていける(生きていく)覚悟をしたのを感じた。

 

「ねえ あなたはどんな時の私が好き?」

全部だよ全部、「ねえ私が〜時でも」のところで答え決まってるのに……

 

「私はどんな私が好き?」

ここ、「好き?」の言い方が可愛すぎて脳が蒸発する。なりたい私になって全ての私を好きになってくれ。

 

「鏡とクローゼットの間で」

「アン・ドゥ・トロワ ターン!」

これ、今思ったんですけど鏡がせんせえたちで、クローゼットがなろうとしている名取(の選択肢)の暗喩じゃないですか?せんせえとなりたい私で迷い続けてる、あるいはより良くなろうとしてる、そんな姿が浮かびます。

で、後半は意を決してそんなに何回も壁打ちみたいなことしてないで、踊るように進み出していくという転換を感じます。

 

「空回るのが〜(最後まで)

もう全肯定の名取になってて良すぎる。空回るのが怖かった私も、って病院服名取を認知してなろうとしてた私も前半ひっくるめてこの先も生きていこうの構え、とても良い(誰?)

扉を開いて、ってこれイベントで病院服名取が登場した時に扉の音が鳴ったのと関係ありません?順序が逆になるけど、悩みとして病院服名取が飛び出してきた時にはもう全部肯定できるようになって前に進むつもりでいたんじゃないですかね。

え、それじゃ病院服名取は実はそのつもりでいたけど名取さなは悩みを抱えて生きてて、それを後押しするためにイベントのタイミングで登場したってこともある?

ゆびきりをつたえて全編通して病院服名取の歌って解釈しても意味通るじゃんねこれ。扉を開ける前の病院服名取の過去と現在をなぞりながらの決意の歌でもあれば、病院服名取とナース名取を対比しながら受け入れて前に進む歌にもなる。考えすぎですか?作者はここまで考えてません?

 

歌詞なぞって感想とか解釈とか書き殴ったんですけど最後の方で自分でひっくり返しちゃったのでもう何もわかりません。

オンライン勢なのでライナーノーツも読めず俺にはまだ情報が足りない……となっています。

 

とりあえずこんな綺麗な回収してくるとは思いませんでした。様々な衣装を使いながらトークイベントやって、その内容だけでなくこれまでの物語の多くの部分を回収しながら最後にガツンと当ててきたの、構成力がバケモンすぎませんか?しかもそれを抱えながら普段の配信してたの、メンタルがとんでもないですよ。

 

最後に書くのもアレなんですけど、全人類に名取さなとその物語を初見で体験してほしいんですよね。良いものを良いものとして経験した時の感動より未知のものを良いものとして経験した時の感動って100倍くらい素晴らしいと思っているので。

もうなんか頭の中グチャグチャになって何書きたいのか分からなくなってきたし、もうすぐ名取のおかげで始めて頭の中グチャグチャにされたブルーアーカイブの最終編第4章が配信されるので筆を置きます。

 

これからの名取さなに関わる全てが良いものでありますように。